Maison Historique

伝統を受け継ぐメゾン

ラ・メゾン・デュ・ショコラのボンボン・ドゥ・ショコラ(モノクロ)

揺るぎない確信

ロベール・ランクスには、ひとつの揺るぎない信念がありました。
——ショコラは、最も洗練された歓びのひとつとして、特別な地位を与えられるべき存在だということ。ショコラの価値を高め、より高みへ昇華させる必要があったのです。
彼はショコラを アートでありラグジュアリーであり洗練された喜びへと導きました。

1977年、ロベール・ランスはパリのフォーブール・サントノレ通り225番地に
ラ・メゾン・デュ・ショコラ を創りました。
彼が生み出した物、それは徹底してエレガントでありながら、妥協のない“シグネチャー”。
それは、ダークチョコレートの持つ純粋でシンプルな味わいや、すべての素材がそれぞれの正しい味わいを奏でる、一切の余計を削ぎ落とした作品でした。

そのスタイルは、まさにオートクチュールのよう。
異なる世界が対話するように、最高峰のサドルメーカーのボックスに着想を得たパッケージ、
オペラの旋律をそっと奏でるようなガナッシュ、細密な金細工を思わせる職人技——。

ラ・メゾン・デュ・ショコラは、こうして唯一無二のアートへとたどり着いたのです。

ガナッシュの魔術師

ほどなくして、彼は「ガナッシュの魔術師」と呼ばれるようになりました。
というのも、彼のレシピの組み立て方には、どこか神秘的で魔法めいたものがあったからです。ひと口ごとに新しい驚きと発見があり、チョコレートが本来持つ姿と味わいへと導かれる“はじまりの旅”。
それは「美味しさ」の求める探求であり、先駆者だけが吹き込むことのできる“魂の余韻”が宿っていました。

ラ・メゾン・デュ・ショコラに似たものは何ひとつありません。
この象徴的なアドレスで、ロベール・ランクスはお客様を “選ばれた人” のようにもてなし、自らの創作の物語を語り、ショコラにまつわる彼自身の想いを伝えたのです。

それはまさに、先駆者からの継承であり、遺産であり、正統性そのもの。
ショコラに“気品”を与え、ショコラを愛する人々にまったく新しい味わい方をもたらした——
その先駆者の残した確かな軌跡なのです。

ニコラ・クロワゾー

今日もなお、創業者ロベール・ランクスの精神はメゾンのすべてのクリエイションを導き続けています。
その大切な遺産を受け継いでいるのは、ニコラ・クロワゾー——
メゾンのシェフ・パティシエ・ショコラティエであり、フランス国家最優秀職人章(M.O.F.)保持者、と二コラ・クロワゾーの元で徹底的に学んだ 35名の職人たち です。

それぞれの職人が、ショコラづくりという唯一無二の技術を守りながら日々緻密に、丁寧に、丹念に一粒一粒を創りだしています。

その技術は、創業者ロベール・ランクスの哲学を引き継ぎ、
——妥協のない純粋なショコラ
——厳選された素材への敬意
——終わりなき情熱と完璧さへの探求

こうして彼らは、創業時から続くメゾンの精神を今日も守り続けています。

《私はクチュールの世界に強く惹かれていました。叔父が仕立て職人だったこともあって、私は“目”を持っていたんです。 私たちはシャネル、ディオール、バルマンといった、素晴らしい人たちに出会う幸運に恵まれました。 私はドレスの色をよく観察していました。美しいものだけが好きだったのです。 それは羨望からではなく、それらの持つ“繊細さ”への敬意からでした。》ロベール・ランクス

ラグジュアリーのコードを纏う、メゾンのギフトボックス。